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師走の北陸路 (食の至宝)
「弁当忘れても傘忘れるな!」

1995年、金沢へ赴任した直後
土地の人から言われた言葉だ。

確かにこの地の天気の変化は目まぐるしい。

夏でも油断していると
青空にあっという間に黒雲が広がり雨が落ちてくる。

いわんや、冬の北陸の天気は陰鬱、
松本清張描く「ゼロの焦点」の世界である。

何故このような天気の悪い季節に
毎年、北陸を訪れるのか?

それは、12月中旬から1月末までが
日本海の海の幸が最も豊かな時となるからだ。

それは、甘エビ、香箱蟹(ズワイの雌)、
鱈の白子、アラ(沖スズキ)、ノドグロであり、
そして氷見であがる”寒ブリ”である。

この季節のブリの旨さときたら!!!
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至宝、寒ブリをはじめとした
北陸の海の幸を堪能すべく訪れる店、
それは金沢市郊外、石引に店を構える”千取寿司”だ。
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この店では関東では主役の鮪が
脇役どころか完全に隅に追いやられてしまう。

先ずは脂が乗った寒ブリの刺身を
大根おろしと溶き山葵で味わう。
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ブリの上品な甘さと
大根おろしのサッパリとした甘さの調和、
「こりゃ、堪らない、堪らない!」

腹に余裕があれば鮪なんか食べては勿体無い。

そんな気持ちで皆は
ブリの刺身を食べ、カマ焼をつつき、
ブリ大根、かぶら寿司をチョッピリ味わい
締めにブリのお鮨を満喫する。






千取寿司のご主人とは
早いもので15年以上ものお付き合いとなる。
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何度足を運んでも
期待通り、いや期待以上の
満ち足りた気持ちとなる。
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それは、新鮮な海の幸を基本とした
千取寿司、皆さんの気持ちの良いもてなしであり、
通称、奥の院と呼んでいる優雅な個室の佇まいである。
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こも被り灯篭が配置された庭を愛で
新鮮なお刺身、香箱蟹、
ブリカマ、ノドグロ、白子の焼き物をつまむ。

               (香箱蟹)
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勿論、ご主人お勧めの福光屋の逸品
黒帯のぬる燗を目の前にして。

そして、千取寿司の珠玉、
ご主人手練の技が発揮される握りの登場だ。
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               (ご主人の握るアラの鮨)
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上品な小ぶりの握り、絶妙なシャリの具合!
外はカチッと、中はあくまでもフアッとしている。

               (今回初めて食べた七尾特産の赤西貝)
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目はいつまでも食べていたいが・・・・・
いやいや、今宵も満足じゃ!満足じゃ!!
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ご主人、奥様、息子さん一同の
「良いお年を!」の声を背に受けて車に乗り込む。
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来年も絶対に来るぞ!!
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by shige_keura | 2011-01-07 09:09 |
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