1月15日、土曜日、
吾等にとっては足掛け2年越し、 待ちに待ったカワハギ仇討の日だ。 (前日からトレーニングに励む娘婿殿) 思えば昨年12月 荒天のためカワハギ船釣りを断念した あの悔しい思いが報われる機会が来た。 孫を入れた総勢5名、 向こう鉢巻、襷掛けの想い、 まなじりを決して釣り船に乗り込んだ。 陸上ではほぼ感じなかった風、 これが沖に出るほどに強さを増してきた。 風上に向けて漁場に向かう船は 風にあおられ舳先を持ち上げられるや 浪間に沈み込んでいく。 「サー、竿を下してーーー」 船頭さんの声が響いてから30分、 ふと後ろを振り返ると 釣ってる筈の人の姿がない。 「あれ、どうしちゃったんだ?」 良く見ると、最近釣りに凝っている娘婿が 船底に横たわっている。 その直後、孫が蒼い顔して崩れ落ちる。 典型的な船酔い伝染症候群、 ダウンを免れたのは感度の鈍い爺二人。 これでは釣りにならない、 船は長井の港に向かってUターンした。 一度ならずに二度までも 釣りの女神にそっぽを向かれてしまった。 次は、「三度目の正直」となるか? 「二度あることは三度」となるか?? (場所を変えた秋谷の堤防釣りも 強風と高波で釣りにならず) こうなると釣果は魚屋に頼らざるを得ない。 返り討ちにあったカワハギをはじめ 金目鯛、鯵、アオリ烏賊を佐島の魚屋で 手巻きの主役マグロを専門店で求め夜に備えた。 生後1か月の赤子も入れて 総勢11名の賑やかな晩餐が始まった。 最初は包丁さばきを見ていた 逗子の釣り名人がたまりかねて 包丁を手に持った。 この男は顔に似合わず、 昔から刃物、飛び道具には目がないのだ。 皆はお手並み拝見、 「流石ーー!てーしたもんだ!!」 私は到来物の佐賀の大吟醸を常温で呑りながら カワハギ等の新鮮な海の幸をつまむ。 流石、金を出して買った魚は旨い!! 手巻きずしの為に2回に分けて用意した 一升飯があらかた無くなってしまった。 Nowhere but Sajimaの宵は 賑やかに更けていった。 漆黒の闇に包まれて 夜更けのオールドパー、 オンザロックがことのほか喉に効いた夜だった。
by shige_keura
| 2011-01-26 16:07
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