3月23日(土)、場所は中国地方唯一の公営競馬場・「福山競馬場」、
第5レース、10頭による1250mダート戦、 引退レースで3番人気のレッッゴ-カップは最下位、10着に敗れた。 記事に書けばものの3行になるかならぬ出来事、 それもスポーツ新聞以外には掲載されなかったから 御同輩諸氏の多くは気がつかなかったに違いない。 しかしながら、この小さな記事の中には 日本の競馬界、競馬場の変遷、栄華盛衰がぎっしりと詰まっている。 先ず初めに、今の中央競馬会を見てみよう。 今をときめく、競馬界のスターホース達、オルフェーブルをはじめ、 ジェンティルドンナ、ゴールドシップ等はサラブレッドの花形である。 ここで問題です。 貴方はサラブレッドを英語で書けますか? もしも、書けたならば 貴方はサラブレッドの名前に込められた意味が分かっている筈です サラブレッド・「Thoroughbred」, 辞書には「サラブレッド」のほかに「純血種」、 「育ち(毛並み)の良い」と訳されている。 Thoroughは「完全な・徹底的」との意味、 Bredは「育てられた」を意味している。 すなわち、サラブレッドは人間が作り上げた 最高の芸術品の意味合いを持っている。 サラブレッドがどうやって出来てきたのか? 諸説あるが最も浸透しているのは次の通りだ。 サラブレッドへの品種改良が始まったのは 18世紀初頭のイギリスである。 以来、約300年の歴史を経て ディープインパクトやオグリキャップが生まれてきた。 さて、最高の芸術品の先祖を辿ると3頭の馬に行きつく。 (ダ-レ-アラビアン、1700-1730) ダ-レ-アラビアン、ゴルドフィンアラビアン、バイタリ-クリーク、 毎年、世界で生まれてくる数万頭のサラブレッドは 先祖を辿ると、この3頭の血を受け継いできている。 (ゴルドフィンアラビアン) 従って、この3頭は俗に「サラブレッドの三大始祖」と呼ばれている。 このサラブレッドのご先祖様3頭は しかしながら、サラブレッドではなくアラブ種である。 アラブ馬とはその名の通りアラビア半島原産 数千年前からこの世に存在したとされる野生馬、 これががサラブレッドの原種なのである。 従って、サラブレッドは最初からこの世に存在したわけではなく アラブ種を元に人間の手によって改良を重ねられた馬だから 厳密には、御先祖様のアラブの血を受け継いでいるわけだ。 一方、アラブには純血アラブ種は存在するし サラブレッドと掛け合わせたアングロ・アラブ種も存在する。 具体的に述べると、 アラブの血量が25%以上ならば アングロ・アラブ、競馬の世界ではアラ系(アラブ系)と表し、 25%以下ならばサラ系(サラブレッド系)となるわけだ。 ここでサラブレッドとアラブの特徴に触れてみよう。 走るスピ-ドならばアラブはサラブレッドに敵わない、 しかし、闘争心、スタミナならばアラブが上、 サラブレッドはデリケートな繊細な面を持っている。 (アラブ馬) 体重で言うと、アラブは大型馬でも450キロ程度、 一方、サラブレッドの方は500キロを超える馬も多い。 (サラブレッドのスター、ジェンティルドンナ) スピードに優れ大型馬のサラブレッドは 足に多くの負担がかかるのは当然で 怪我しやすい欠点を持つ。 更に、デリケートな気質を持つサラブレッドは アラブに比べ育成・管理が難しい品種とも言える。 簡単に言ってしまえば、 丈夫で長持ちのアラブに対し 繊細で怪我しやすいのがサラブレッドなのだ。 では、次のブログで、冒頭に述べた 福山競馬場とレツゴ-カップの話を紹介しよう。
by shige_keura
| 2013-03-29 08:41
| スポーツ
|
| ||||||
ファン申請 |
||