Top
”サヨナラ”繋がり -1-
記者の質問、「貴方の職業は?」に対し、
「私の職業は寺山修司です」と答えたのは
勿論のこと寺山修司さん。

演出家、映画監督、小説家、脚本家、評論家、
数多く持つ寺山さんの肩書の中で
私が繋がっているのは競馬評論だけである。
c0135543_21533134.jpg

「花と咲くより踏まれて生きる、草の心が俺は好き」
競馬界の落ちこぼれた馬たちに注ぐ優しい眼差しに
表面的には尖った寺山さんの内面のナイーブさが見て取れた。

数々の名言を残した寺山さんが
座右の銘の如く大切にしていた言葉、
それが「花に嵐のたとえもあるぞ、サヨナラだけが人生だ」。

この一節だけからどのような事が読み取れるか?

人様々だが、若干諦めの気配が読み取れないだろうか?

「花だって嵐がくれば散ってしまうんだぜ、
 人生なんて、どうせサヨナラ、サヨナラの連続だ」

寺山さんは自身でこう語っておられる。
「この言葉で、私は幾度もの
 クライシス・モメントを乗り越えてこられた」

寺山さんほどの方が執着した詩の一節なのだから
もっと深い意味を持っているに違いない。




このたび、ある監督を調べている過程で驚いたのは、
その人も寺山さんと同じく「サヨナラだけは人生だ」を座右の銘としていた事だった。
c0135543_21542913.jpg

その人の名前は、川島雄三さん、
惜しくも難病・筋委縮性硬化症のため45歳で亡くなられた
知る人ぞ知るの天才肌の監督である。
c0135543_215556.jpg

映画史に残る快作、「幕末太陽傳」の飛び抜けた評価、
それ以外に高い評価を得ているのは
出演者全員が悪者の異色作、「しとやかな獣」ぐらいだ。
c0135543_21554119.jpg

しかしながら今回初めて見る川島さんの作品に敬服した。
c0135543_2156516.jpg

「洲崎パラダイス 赤信号」、「わが町」、「愛のお荷物」、
「雁の寺」等々、どの作品にも共通するのがシャープな映像と
川島さんの瑞々しさと言って良い感覚に或る種の清々しさを感じた。
c0135543_21563919.jpg

そして辿りついたのが
文化勲章受章作家・井伏鱒二原作の「貸間あり」だった。

1959年キネマ旬報映画評論家の評価によれば
この作品は50位にも入っていない。
c0135543_21571178.jpg

即ち、専門家評価は駄作、
井伏鱒二さんをして見終えたとき、
「下品ですね」とムッとひと言漏らしたと言う。

しかし、この駄作の烙印を押された映画の中に
川島さんの座右の銘が堂々と登場してくる。

ならば、この作品は川島さんにとって
何か特別な意味を持っているに違いない。

その特別な意味を、この映画に出演した人が
ズバリ言い当てている。

以下、次のブログに続く。
[PR]
by shige_keura | 2013-09-17 21:58 |
<< ”サヨナラ”繋がり  -2- Oct 10,1964・・・・... >>



2007年9月末にこちらに引っ越してきました。
→過去のブログを見る


ホームページ 



LINK 

カテゴリ
全体



スポーツ
その他
LINK
トリップアドバイザーにお勧めブログとして認定されました。金沢 ホテル
旅行口コミ情報
以前の記事
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
more...
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧

LINK FREE

このブログの写真・テキストの無断使用はお断りします。

(c) 2007 shige_keura. All rights reserved.