本日のテーマは野球でございます。
野球に詳しい御仁ならば良くご存知の筈、 SOとはStrikeouts、三振のこと、 BBはBase on Balls,四球のことを意味する。 勿論、ともにMLBの公式用語である。 SO/BBとは1個の四球を与える間に いくつの三振を奪ったかを示す数値で アメリカの野球界では安定した投手の尺度となっている。 ベンチにいる監督として、もっとも安心し見ていられる投手とは 三振を奪いながら、無駄なランナー(四球)を出さぬ投手だ。 荒れ球で三振を重ねる一方で、 フォアボールも数多いのでは ベンチにいる監督としては腰が暖まらない。 さてさて、昨年レッドソックスを覇者に導いた上原投手は とんでもない数値をたたき出したのである。 彼が奪った三振は101、与四球は経ったの9個、 その中に敬遠が2個含まれている。 奪三振が100以上で与四球が一桁なのは 長いMLBの歴史を紐といても初の快挙である。 そしてSO/BB率がなんと11.22、 これは長年ヤンキースの守護神として君臨したリベラが 2008年に記録した12.8に次ぐ数字である。 アメリカではSO/BBが5を越せば超一流の証し、 上原が残した11.22は破天荒の数字である。 なにしろ1個の四球を与える間に 11個以上もの三振を奪ってしまったのだから! 彼は読売ジャイアンツでもエースとして活躍したが 日本プロ歴代1500イニング以上投げた投手の SS/BBベストスリーは次の通り。 1位 上原浩治 6.68 2位 土橋正幸 4.88 3位 杉浦忠 4.61 2013年の日本プロ野球、 規定イニングを投げた投手のなかで SS/BBが4に到達したのは次の3名だけだ。 1位 田中将大 5.71 2位 岸孝之 4.45 3位 菅野智之 4.00 最後に上原投手がMLB入りしてからの 1試合当たりの与四球の推移を紹介しよう。 2009年 1.62 2010年 1.02 2011年 1.25 2012年 1.04 2013年 0.85 上原の速球は精々140キロ前半、 球種も多いほうとは決して言えない。 にもかかわらず、この安定感、 どこに秘密が隠されているのだろうか。 本年もオープン戦での調子は上々、 彼がどんなピッチングを見せてくれるか、 興味は尽きない。
by shige_keura
| 2014-03-22 10:34
| スポーツ
|
| ||||||
ファン申請 |
||