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二本立て  -早すぎる死ー
クリント・イーストウッドの魔術に
心地よい酔いを味わって映画館を出た。

そのまま、真っすぐ帰宅と思った瞬間
ある映画のポスターが目に入った。

「誰よりも狙われた男」、(A Most Wanted Man)、
名優、フィリップ・シーモア・ホフマンの遺作である。
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上映開始は1時間後、
ならば、ゆるりと昼食をすれば丁度良い時間だ。

その昔は、二本立て、三本立てがごく当たり前だったが、
二つの映画館をはしごするのは初めての経験だ。

しかし、あのホフマンの遺作ならば観ないわけにはいかない。

48歳、余りにも早い彼の死、
例え、それが薬物中毒にあったとしてもだ。






フィリップ・シーモア・ホフマンを初めて知ったのは
アル・パチーノに念願のオスカーをもたらせた
「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」(1992年作品)だった。
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この作品は、ある進学校で発生した悪童共の校長への悪戯を巡って、
友人を売っても保身に走るか?
友を守り自己が火の粉をかぶるか?
難しくも悩める選択に立った少年たちの物語だ。

ここで、ホフマンは父親の翼のの中でぬくぬくと育ち、
自分の意思は表明したくても勇気が無い
いわば敵役のひとりとして登場した。
               (前列、右側がフィリップ・シーモア・ホフマン)
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時に彼は25歳、なんともだらしなく、いけすかない若者を好演
正義役のクリス・オドネルを圧倒した。
               (左・アル・パチーノ、右・クリス・オドネル)
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それからの彼の活躍は止まることを知らない。
               (「カポーティ」では本人よりも本人らしく演じた)
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「カポーティ」でアカデミー主演賞を獲得したのをはじめ、
「ダウト ~あるカトリック学校で~」、「ミッション・インポッシブル 3」等々
野心的で現代最良のアクタ-とまで評価されるまでに至った。
               (「ダウト」ではメリル・ストリープと丁々発止)
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何が彼を麻薬依存症にさせたかは分からない。
               (「ミッション・インポッシブル3」の存在感ある敵役)
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しかし、あの個性的な表情をスクリーンで見られぬと思うと
淋しさが一杯である。

さて、肝心の「誰よりも狙われた男」の評価である。

同じ原作者、ジョン・ル・カレの「裏切りのサーカス」の出来には及ばない。

その大きな原因が地味な筋書きの展開にもかかわらず、
ことさらに手ぶれカメラを多用して緊迫感をあおろうとしたことだと思う。

むしろ、淡々と筋書きを追って
あとはホフマンをはじめ名優たちに依存すれば良かったと思う。

従って映画が敢えて言えば凡庸となってしまったのは
ホフマンの精ではなく演出スタイルに因るものと思う。

だからこそ、ホフマンに相応しい映画を
もっともっと観てみたい気持ちが湧いてくるのだ。

劇中、ふと垣間見える淋しげな笑い、
あれは、いったい何を意味していたのだろうか?
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by shige_keura | 2014-10-28 08:56 |
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