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タイトルの意味
フランス語が堪能の人ならば
映画のオリジナル・タイトルが何を意味するか?
すぐ分かるのだろうが、私には全く見当がつかなかった。

作品の日本語タイトルは「ニューヨークの巴里人(パリジャン)」、
先週末から渋谷文化村で公開されている。

この作品のメガフォンを取ったのがフランス人、セドリック・クラピッシュ、
いわゆる「旅するグザヴィエ」シリーズ3作目に当たる。

第1作が2002年の「スパニッシュ・アパートメント」(L’Auberge espagnole)、
これはパリからスペインのバルセロナへと舞台が変わる作品だった。

2作目が2004年の「ロシアン・ドールズ」(Les Poupees russos),
舞台は南のバルセロナから北のサンクトぺテルスブルグへと移っていく。

今までの2作品共にフランス語のオリジナルタイトルを
邦題はほぼそのまま直訳している。

ところが、パリからニューヨークへと移動する3作目のオリジナルタイトル、
“Casse-Tete Chinois”の邦題は「ニューヨークの巴里人(パリジャン)」となっている。
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これは、どう見ても直訳とは思えない。

映画館で初めてこのオリジナルタイトルを知り、
何を意味しているのか分からぬままに映画は終わってしまった。

更に、意味不明だったのは映画の最初と最後で
主人公のグザヴィエがパズルのようなものを解いているシーンが出てきた事だった。

もしも、オリジナルタイトルの意味を事前に知って映画を観たならば、
違った印象、もっと作品内容を良く理解できたと思う。







この映画はフランス人がみた人種のルツボ、混沌としたニューヨークであり、
そこでうごめく人種問題、移民、市民権、離婚、不倫、同性愛、等々を
多くの登場人物を通じてエスプリの効いたタッチで纏め挙げている。

ただ、惜しむらくはニューヨークの摩訶不思議な世界を
手際よく処理するのは流石の才人も苦労したことが、
時々の“もたつき”となって現れている。

私がもっとも興味深く観たのは
主人公を取り巻く3人の女優の演技競演だった。
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奇しくも3人は同年代、
1975年生まれのセシル・ドゥ・フランス(ベルギー)、
‘76年生まれのオドレイ・トトゥ(フランス)、
そして’77年生まれのケリー・ライリー(イギリス)、
アラフォー3女優の熟達した演技は見ごたえ十分だった。

「アメリ」で名前を世界にとどろかせ
「ダ・ヴィンチ・コード」でも主役を張ったオドレイ・トトゥ、
「シャーロック・ホームズ」でワトソン夫人を演じたケリー・ライリー、
二人を上回る存在感を見せたのがセシル・ドゥ・フランスだった。

               (左からセシル・ドゥ・フランス、ケリー・ライリー、オドレイ・トトゥ)
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「スパニッシュ・アパートメント」でセザール・主演女優賞、
「ロシアン・ドールズ」でセザール・助演女優賞、
二つの勲章は伊達じゃない。

さて、タイトルの話に戻ろう。

Chinoisとは中国(人)の意味、
そして映画の舞台のひとつがニューヨーク下町,チャイナタウン、
更には劇中に登場するのが中国系企業でもあり、
てっきり、中国と何らかの関連があるのかと思っていた。

それが、全くの誤り、”Casse-Tete Chinois”はひとつの熟語で
「ジグゾーパズル」或いは「難問」の意味、
これぞまさしく主人公・グザヴィエ君の抱える女性に絡む諸問題の事だったのだ。

主人公のジグゾーパズルはまだまだ続きがあるぞ!
そんな期待を持たせる佳作だった。

いずれにせよ、フランス人の作るコメディーは
ハリウッドのものとは全く別物である。
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by shige_keura | 2014-12-13 09:44 |
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