人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Top
離脱に想うこと
今日はショッキングな出来事が起こったので
極端な「自虐ネタ」を言わせてもらう。

英国の国民投票でEU離脱派が残留派を上回った。

もともと、英国(民)はドーバー海峡の向こうの大陸とは
距離を置く姿勢を貫いてきた。

英国はEUの前身であるEECのオリジナルのメンバーではなかった。

1970年代にEC加盟2年後に早くも
今回と同様の国民投票が行われ
その時は残留派が大勢をしめた。

その後、EUのメンバーになっても
単一通貨ユーロには参加せずポンドを堅持した。

又、欧州中央銀行が発足した時も、
その枠組みには加入せず独自の金融政策を維持した。

だから、今回の一件は青天の霹靂と言うほどのものではない。

ただ、その影響はEUのみならず
アメリカ、日本等への波及は
心理面も含めてすこぶる甚大であろう。

一方、英国にとっても茨の道が待っている。

離脱派が勝ったとはいえ、
EUとしては簡単に「はい、そうですか」と言えたものではない。

離脱交渉の過程で何が起こるかまだまだ予断を許さない。

残留を支持したスコットランドは早くも独立をちらつかせている。

誰がキャメロン首相の跡を継ぐかは分からないが
英国独立記念日と浮かれている場合ではない。

しかし、今回の選挙結果を見て矛盾に想うことは
離脱派の勝利に貢献した大きな要因のひとつが
老い先短い老人たちの離脱支持投票であったことだ。

英国の未来を問う国民投票、
残留を支持した人々、
すなわち、これからの英国を支える若者の邪魔をしたのが
今日、明日の事に関心を持つ老人たちだった。

英国に限らず日本をはじめ成熟した国は
極端な言い方をすると老人が邪魔な存在となってきている。

「邪魔」という言葉は不適切なので言い換えると、
長寿化が加速する過程で、
老人層が社会の重荷になっていることは確かである。

かく言う私も老人のひとり、
仲間たちの口癖のひとつが
「どうでもいいよ、その時は我々は居ないのだから」。

そういった口癖を持つ老人なのだが、
選挙では比較的熱心に投票所に向かう。

ひとつの理由は十分時間があるから、
はっきり言うと、暇だからだ。

選挙を棄権するより良いと思うが、
今後右肩上がりに増える老人層が持つ
選挙でのキャスティングボート・パワーは恐ろしい。

日本の選挙年齢の引き下げは
遅きに失したとは言え良いことだと思うが
老人人口は年齢引き下げで増える
若者選挙民を凌駕する勢いを示している。

将来は例えば後期高齢者の1票と若者たちの1票は
違う重みにしなければいけない時代が来るような気がしている。

「その頃は、どうせ居ないから関係ないよ」と言っておくしかないか。
by shige_keura | 2016-06-24 23:32 | その他
<< 微妙な発言 野球が野球でなくなる日 >>



2007年9月末にこちらに引っ越してきました。
→過去のブログを見る


ホームページ 



LINK 


LINK FREE

このブログの写真・テキストの無断使用はお断りします。

(c) 2007 shige_keura. All rights reserved.