初夢と言う言葉が歴史上最初に登場するのは 鎌倉時代の「山家集」と言われる。 「山家集」は西行法師の歌集と言われ その「上、春・第一 たつ春の朝によみける」には 確かにこのような句が詠まれている。 年くれぬ 春来べしとは思い寝に まさしく見えて かなふ初夢 「たつ春の朝によめる」のたつ春とは 「春が来る」すなわち節分と解釈され ここでいう初夢は立春の日から節分にかけて見る夢となる。 それが時代と共に変化し、 江戸時代には大晦日から元旦、元日から2日、 正月2日から3日と諸説入り乱れている。 現代では初夢とは元日の夜から 2日の朝にかけて見る夢が定着しているようだ。 「一富士、二鷹、三茄子(なすび)」が 縁起の良い初夢と言われていることはつとに知られている。 では、何故これが縁起が良いかの理由については 次の二つの説が有力だ。 ひとつは江戸幕府を開いた徳川家康に縁のある 駿河の国(静岡県)の誇れるもの三つというもの、 すなわち当時は他国より早く実る茄子、 最高峰、富士の山と、そこに住む鷹ということである。 もう一つの説は、富士は不死、鷹は高貴(貴、たか) そして茄子は成すから子孫繁栄と 縁起が良い言葉であるとのものである。 そして、後者を取ると、その続きがある。 それが、「四扇、五煙草、六座頭」(しおうぎ、ごたばこ、ろくざとう)である。 これの由来はご賢察の通り、 扇は末広がり、たばこの煙は高く昇って運気上昇、 座頭は琵琶法師で分かるように 剃髪して毛がない(怪我がない)と言うこととなる。 それでは、今年どのような初夢を見たのか? それが例年同様、全く覚えていない。 これは齢を重ねたために忘れっぽくなったわけではなく、 いつもぐっすりと眠っている為である。
by shige_keura
| 2017-01-09 11:08
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