栗がないのに栗林公園
今回の旅で訪れた島根県の足立美術館の庭園は アメリカの専門誌でナンバーワンとして評価されている。 そして、高松の栗林(りつりん)公園も第9位に入っているばかりか フランスのミシェランガイドで星三つを得ている美しい公園だ。 (随一の撮影スポット、「飛来峰」からの眺望) ただ、その佇まいから公園と言うよりか 庭園と呼ぶ方が相応しく思われた。 明治時代の文部省の教科書によると 「栗林公園は日本の三庭園、水戸の偕楽園、金沢の兼六園、 そして岡山の後楽園よりも美しい」と書かれていた。 (南湖に浮かぶ楓島を望む) 美しい公園の起源は16世紀とされているが 「栗林荘」と栗の字がついたのが延享2年(1745年) 高松藩主、松平頼恭の時代となる。 ただ、訪れて不思議に思ったのは 栗林と名乗っているにもかかわらず どこにも栗の木が見つからなかったことだ。 名前の由来となった栗林は 最初の頃は確かに存在していたそうだ。 ところが代々の藩主の鴨猟の際に 邪魔となると言うので伐採されてしまった。 いずれにせよ公園の見どころの松の緑は誠に美しく 朝日に映えて清々しいばかり。 これだけの庭を維持しているのが頷けるように 多くの関係者が立ち働いている。 一心不乱に道を掃き清めていたおばさんが ホウキの手を休めて、 見どころと道順を親切に教えてくれた。 多くの庭師が立ち働く栗林公園、 芸術的に切り揃えた松を鑑賞、 朝の散歩を気持ちよく楽しんだ。
by shige_keura
| 2017-04-21 11:42
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