「桜に染まる古都」
1997年から6年間暮らした古都、金沢は 3月下旬から4月にかけて町がピンク色に染まる。 日本を代表する名庭園の兼六園をはじめ、 武家屋敷、犀川、浅野川、卯辰山どこも桜、桜、桜。 百万石の町、金沢にとって最も相応しい季節到来を 毎年待ちわびていた。 その後、東京に戻ってからも 年に一度は金沢を訪れてはいるが、 残念ながら、あの爛漫の桜を鑑賞することは出来なかった。 ところが、今年は春先の天候不順が味方し 桜満開があたかも、4月12日から3日間の 金沢訪問を待ってくれていたかのようだった。 冬の雪吊りが全国的に有名な兼六園も この季節の主役は桜、 緑青々とした名木、根上がりの松も 今日ばかりは脇役の座に甘んじるほかはない。 兼六園の染井吉野を満喫した後は金沢城へ、 そこには白い大きな花弁を付けた太白桜、 ピンクの滝のような枝垂桜が咲き誇っていた。 遠くに見えるのは昔の我が家があった卯辰山、 山桜がぼーっと霞んでいる。 今は行われなくなった浅野川園遊会は季節の風物詩だった。 浅野川に舞台、川床を架設し、 三味線、太鼓の音に合わせ東、西、 そして主計町の姐さんが艶っぽく踊る。 川面をなでる春の風に桜の花びらが舞い散る、 これこそ百万石の金沢ならではの光景だった。 金沢値千金の時を久しぶりに満喫した。
by shige_keura
| 2017-05-02 16:27
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