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憧れの頭巾
国立劇場12月公演は通し狂言、
「隅田春妓女容性」(すみだのはる げいしゃかたぎ)。
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サブタイトルに―御存梅の由兵衛ー(ごぞんじ うめのよしべい)とあるように
由兵衛がお家騒動にからむ悪事を暴く物語。

大阪に実在したと言われる人物を江戸の男伊達侠客とした芝居は
寛永8年(1763年)のお正月公演として
江戸桐座で沢村宗十郎主演で賑々しく始まった。

その後、大正から昭和にかけて初代中村吉右衛門の当たり役となり
8代目松本幸四郎に引き継がれ、今回当代、吉右衛門が挑んだ。
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今や70歳半ばに差しかかろうとする吉右衛門で体力的な懸念が持たれたが、
今回は国立劇場で久しぶりの熱演を見せてくれた。

お芝居の中で興味を持ったのが由兵衛が被る頭巾、
その名前を宗十郎頭巾というが、
この出現は江戸時代の初演に遡る。

このとき、梅の由兵衛を演じた沢村宗十郎が
男伊達を演出するために考案した頭巾と言われている。

この頭巾の特徴は「錣」(しころ)という名前の菱形の飾りが
頭巾御額の上に飾りとして貼り付けてあるため
当初は「錣頭巾」と呼ばれた。

その後、歌舞伎演目が大好評を博し
主役を演じた沢村宗十郎に因み「宗十郎頭巾」と言われるようになった。

江戸時代の末期は、武士の間でもこの頭巾は流行し
特に目立たぬように江戸の町を微行するときに用いられた。
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坂本龍馬と行動を共にした陸奥宗光も
宗十郎頭巾を被って市中を探索したと言われている。

しかし、私にとってのこの頭巾はなんといっても「鞍馬天狗」、
天狗のおじさんに扮した嵐寛寿郎のトレードマークとして親しんだものだ。

鞍馬天狗と言えば嵐寛十郎、
通称アラカンの当たり役中の当たり役。

アラカンの鞍馬天狗の登場は昭和2年の「角兵衛獅子」から
昭和31年まで、実に40本を数えている。
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恐らく、映画史上一人の俳優が扮したヒーローとしては
最多の登場になるのではないだろうか。

宗十郎頭巾の登場は昭和11年の
「ご存知鞍馬天狗 宗十郎頭巾」に始まるので
私が見始めた昭和20年代後半には
この頭巾なくして天狗のおじさんはあり得なかった。

当時の腕白小僧の遊びと言えば「チャンバラごっこ」、
自分も含めて多くの子供が風呂敷を覆面に見立てて
追いつ追われつの剣戟ごっこで我を忘れた。
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そのような、昔懐かしい遊びを思い出しながら
吉右衛門の宗十郎頭巾姿を楽しんだ。

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by shige_keura | 2017-12-10 11:14 | | Comments(0)
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