日本のお正月
昔からお屠蘇の酌み交わしで 各家庭のお正月が始まったものだ。 これは約1,100年ほど前 嵯峨天皇が唐より送られた 屠蘇白散との名前の霊薬を 御酒に浸して用いたのがはじまりである。 今でも、1年間の邪気を払い 長寿を願って薬酒であるお屠蘇をいただき 新年のお祝いをする家庭が多いだろう。 しかし、私は味醂による甘ったるさと 各種生薬による薬臭さから どうにもお屠蘇に馴染む事が出来なかった。 だから、屠蘇器は毎年必ず使っても 中身は清酒で誤魔化す事が ここ30年ほど続いてきた。 それが昨年大晦日のこと、 久しぶりに屠蘇散を購入し 酒と味醂に浸したのだった。 お屠蘇復活については さしたる理由はない。 強いて上げれば 昔の味を今味わうと どんなものだろうか?との好奇心からである。 その結果はかなり不思議なものだった。 あの、甘ったるい妙な薬臭さは どこに行ってしまったのだろうか!! 勿論、清酒のような飲み方は出来ぬが すくなくとも不味くはないのである。 そして、何よりも感じたのは お節との相性である。 このお屠蘇に含まれている薬の精か? いつまでも腹具合がすっきりとしているのだ。 昔、不味いと思っていたものが 美味しく感じられる食材が最近多い。 お屠蘇がその仲間入りした 今年の元旦だった。 久しくお屠蘇から遠ざかっているご同輩 是非試していただきたい。 若き日の苦手意識は どこかに消えていくだろう。
by shige_keura
| 2008-01-04 09:06
| 食
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