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”善欲”と”悪欲”
人間と欲、
切り離すことは不可能だ。

欲が無ければ
世の中は進歩せず停滞してしまう。

それでは欲が多いほど良いかと言うと
そんな事はないだろう。

欲が付く字を探すと
「強欲」、「欲深い」、
「欲得づくで・・」、「欲に目がくらみ・・」等々
悪いイメージの言葉ばかり出てくる。

ということは、欲には
”善欲”もあれば”悪欲”もあるということだ。

今般、日本の経営倫理の第一人者
水谷雅一氏の講演を聞いた。

年は召しておられるが
言われる内容は年輪が滲み出て
説得力がある。



水谷氏が仰るには
「悪欲」の中でも
最も性質が悪いのが
他人よりも少しでも
富を得たいと言う欲であるという。

それは、個人、会社、国家
それぞれの単位で言える事である。

例えば、現在、毎日のように起きている
企業の不祥事の根源には
少しでも多く儲けようとする
”欲”が潜んでいる。

手段を選ばぬ利益至上主義!

この背景には
経営を預かる人の倫理観の欠如にある。

何しろ、我が国には
経営倫理とは何か?を学ぶ所が少ないのだ。

今、日本の大学数は約600、
そのうち”経営倫理学”の講座を持つ大学は
60校以下、10パーセントに満たない。

一方、アメリカを例に取れば
85パーセントの大学は
経営倫理学の講座を有している。

しかしながら、憂うべき今の状況は
大学講座云々の話よりも
国家の基本的な姿勢に起因していると言う。

即ち、幕末から明治にかけての
国是、大国主義を捨てきれぬ事が
現在起こっている諸問題の根源にあるという。

今こそ、国家としての
在るべき姿を描きなおさぬと
日本はこのまま世界の中で
埋没して行ってしまうだろうと警鐘を鳴らしている。

幕末、明治の大国主義が
今に影響している???

このくだりは
私の知識、理解力では良く分らない。

氏が言いたかったのは
”身の丈”に合わせた設計図を描け、
ということなのだろう。

それは、国家、企業だけではなく
個人、個人にも当てはまる事なのだと思う。

人間、身の丈を踏み外すと碌な事は起こらない。

しかしながら、今の世の中を見ていると
倫理観、道徳観をわきまえて
自分達の身の丈を測るという観念を
どうしたら根付かせるのか?

それが問題だ。


尚、今日のブログは水谷雅一氏の講演
「経営管理とバランス考」
ー企業不祥事は何故続出するのかーを参考としました。
by shige_keura | 2008-02-06 09:48 | その他
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