人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Top
懐かしき”卓袱台”
会社を辞めてから
朝のスタートが若干遅くなった。

朝食後に合わせたように始まるのが
NHK朝の連続ドラマである。

この朝ドラにお決まりの光景、
それは茶の間での家族団らんである。

現在進行中の東京、月島を舞台にした
”瞳”でも同様の光景が
毎回の如く登場する。

そして、団らんの中央に
主役の如く登場するのが
”卓袱台”である。
懐かしき”卓袱台”_c0135543_9315220.jpg

今、現実の家庭で
特に都会の生活で
卓袱台は実際にどの程度使われているのだろう?

実態は分らないが
卓袱台はイメージ的に
家族の団らんを醸し出す
恰好の小道具として使われているようだ。






さて、我が人生を振り返ると
卓袱台との付き合いは
8歳までだった。

小学校2年まで住んでいた逗子、
そこでの食事は日本間で
家族全員が卓袱台を囲んで取っていた。

それが、東京に引っ越して以来
卓袱台は我が家からその姿を消した。

それでは、卓袱台を使っていた時は
後にテーブルと椅子で食事をしていた時以上に
家族は和やかに食事をしていただろうか??

自分の実体験に照らすと
全く逆であったように思われる。

その昔は、食事中は無駄話厳禁の下
団らんどころか全員が一刻も早く
食事を終えようとしていたような覚えがある。

終戦直後、世相は暗く
粗末な食料、
とても楽しい食事を取るような
雰囲気にはならなかった精なのかもしれない。

まして、我が家は
戦争で甚大な被害を蒙った。

その影響を未だに引きずっていた頃、
それが卓袱台の食事にも表れていたのだろう。

だから、東京に移り住んで
椅子とテーブルを使うようになってからの方が
食事の雰囲気もずっと
明るく和やかになっていった覚えがある。

従って、イメージ的に
家族団らんを醸し出すと思われる卓袱台も
私にとって実際は
”暗さ”の象徴になってしまう。

では、卓袱台は見るのも厭な存在か???

それが全く違うのであって
卓袱台を見るたびに
何故かほのぼのとした気分になってくる。

それは自分が年を取った為なのか?
或いは、卓袱台の持つ不思議な魅力に在るのか?

それは良く分らない。
by shige_keura | 2008-05-16 09:39 | その他
<< 経営者の英断 (本当の”お客様... 思い出のプロ野球選手 -13- >>



2007年9月末にこちらに引っ越してきました。
→過去のブログを見る


ホームページ 



LINK 


LINK FREE

このブログの写真・テキストの無断使用はお断りします。

(c) 2007 shige_keura. All rights reserved.