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梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)
宇奈月温泉は古くより
全国にその名を轟かせている。
             (逗留したホテルの部屋から黒部峡谷を望む)
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20345931.jpg

そのわけはお湯の量もさることながら
春夏の緑、秋の紅葉が
美しい事にもよる。
             (富山鉄道終着駅、宇奈月温泉駅前
              温泉の噴水に豊富なお湯の量を見て取れる)
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20362726.jpg

更に、標高差3,000メートルを流れる
黒部川を挟んだ日本の秘境
黒部峡谷を背後に控えているからだ。
             (宇奈月温泉より黒部川を見下ろす)
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20392987.jpg

中でも秘境に分け入る
宇奈月温泉から
欅平まで、1時間20分の
トロッコ電車の旅は
黒部渓谷の美しさを
心ゆくまで堪能することが出来るとして
観光客の人気の的となっている。
             (黒部峡谷鉄道の始発駅、宇奈月)
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20412112.jpg

実はこの私、北陸で暮らした6年間
トロッコ電車に乗る機会を逃してしまった。
             (宇奈月駅前のトロッコ電車模型
              記念撮影用で次々とハイポーズ)
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20422760.jpg

6月9日、幸いなるかな
朝から太陽が顔を出し
初夏を思わせる気持ちの良い日となった。
             (宇奈月駅よりトロッコ電車の線路と遊歩道
              複雑な地形が見て取れる)
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20435947.jpg

まさに、絶好の
”トロッコ電車日和”である。



黒部峡谷が日本の歴史に登場したのは
天正11年(1583年)
越中領主、佐々成政が家康に同盟を求める為
厳冬の黒部峡谷を横断した時である。

やがて、明治、大正に入り
黒部川の豊富な水量を
水力発電に活用することが検討された。

具体的には大正12年に
電源開発用の工事用資材運搬の為
鉄道敷設が始まった。
             (工事開始の頃の機関車、アメリカ、ジェフリー社製)
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20463294.jpg

工事が一応の完了を見たのが
昭和12年、実に14年の歳月が経っていた。

宇奈月から欅平らまで
20.1キロに及ぶ黒部軌道が
現在のトロッコ電車の前身なのである。

勇躍トロッコ電車に乗り込む。
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20474782.jpg

電車は一路欅平を目指し
時速16キロの速さで
ゆるゆると峡谷に分け入っていく。

ふと、右手を見ると
二本の吊橋が眼に入った。
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20481671.jpg

手すりがついている橋が人間用
付いていないのが猿の為の吊橋だ。

終着の欅平より
徒歩で20分ほどで
お目当ての猿飛峡に到着する。
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20485513.jpg

ここは黒部本流で
最も川幅が狭く
その昔、猿が対岸に飛び移ったことから
この名前がついている。
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20492426.jpg

黒部川の水量の多さ、
そして速さは眼を奪うばかりだ。
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20494331.jpg

そして、アチコチに
万年雪の姿を見ることが出来る。
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_2050164.jpg

ここで、大いなる勘違いをしたのは
ここの標高である。

これほどの万年雪だから
少なくても標高は1,500以上と思っていた。

ところが、欅平の標高は
僅か599メートルなのである???!!!

どうにも理解し難いのだが
万年雪があることは事実だ。

と、言うことは
この峡谷の冬の寒さ
そして春の訪れの遅さは
想像以上のものであろう。
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_2051258.jpg

心地よい散策をしたあとは
欅平の足湯で
緑に包まれながら
リラックスする。
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20513567.jpg

見上げると
朱塗りの奥鐘橋が
峡谷の秘境へと誘っている。
             (橋の上からの眺め、
              左下にはくつろいだ足湯が見える)
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_2053631.jpg

その向こうには1543メートルの
奥鐘山がそびえ
更に分け入れば
白馬連山、五竜、鹿島槍の
名峰が黒部を見下ろしている。
梅雨前の北陸路 (トロッコ電車で渓谷を行く)_c0135543_20541559.jpg

by shige_keura | 2008-06-16 20:54 |
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2007年9月末にこちらに引っ越してきました。
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