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ナイスラン!、ナイスジャッジ!!、ナイスショット!!!!
夏の暑さを迎え
例年の通り
野球が盛り上がってきている。

プロ野球のペナントレースも
まさに今が勝負所、

一方高校野球の地区予選も
甲子園を目指し
連日熱戦が繰り広げられている。

手に汗握る試合の主役は
勿論、グラウンド上の選手達だ。

しかし、もうひとつ忘れられないのが
厳正、公正、明快なるジャッジを下す審判である。

微妙なクロスプレー
アウトかセーフか???

その判定は時として
その試合ばかりか
シリーズも左右する。

長いプロ野球の歴史にあって
日本シリーズの行方を左右したクロスプレー。

その真実を伝えた
素晴らしい写真が以下の画像である。

まさにドンピシャのタイミング
ナイスショット!!!!

ナイスラン!、ナイスジャッジ!!、ナイスショット!!!!_c0135543_1633897.jpg




この画像、
プロ野球に詳しい方ならば
絶対に覚えておられる場面である。

しかし、初めて見た方には
なんとも奇妙な写真に見えるだろう。

ここからは試合の経緯と共に
若干長くなるがご容赦願いたい。

この場面、主役は3人存在する。

言っておくが左側の長嶋は
主役ではない。

主役でもないのに
目立っている所が彼らしいところだ。

しかも長嶋は無帽だ!
ヘルメットはあらぬところに
転がっている。

どうして、このような事が起こったのか?

主役の内の2人は
走者の土井と捕手の岡村である。

肝心要の3人目の主役、
球審の岡田功が映っていないのが
画竜点晴を欠いているが。

これは1969年10月30日
巨人対阪急の日本シリーズ
第4戦、4回裏の場面である。

このシリーズ、
圧倒的優勢をうたわれた巨人が
このプレーの瞬間まで
意外な苦戦を強いられるのだ。

巨人2勝1敗と勝ち越したものの
第4戦では4回の表を終わって
3-0と阪急にリードを許し
打線は沈黙していた。

巨人は漸く、4回の裏
土井、王の連続ヒットで
ノーアウト1塁3塁
絶好の反撃のチャンスを迎えた。

しかも、打者は長嶋
ここまで13打数7安打5打点
ホームラン3本と乗りに乗っている。

バッター、2ストライク後
あの沈着な川上監督の作戦が
1塁ランナーに走れのサイン!

走者はお世辞にも
足は早いとはいえぬ王にもかかわらずだ。

さしもの川上さんも
阪急の攻勢に冷静を逸した愚の作戦だ。

ところが、ここで事態は
思いも寄らぬ展開を見せる。

ストライクならバットに当てると思われた
長嶋が思っても見ない空振りの三振!

得意の派手な空振り!

例によって、ヘルメットが
グランドに転がった。

捕手は併殺を狙って2塁に送球
それを見た3塁走者土井は本塁突入!!!

しかし、訓練された阪急の内野は
これを察知したかのように
ボールをカットして本塁送球。

土井は本塁に滑り込むも
タイミングはまるでアウト。

しかも捕手、岡村のブロックに会い
大きく跳ね飛ばされる。

誰が見てもアウトだ。

実際にテレビを見ていた私も
チャンスが一気についえたかと
肩を落とした。

しかし、続く光景に我が眼を疑った。

なんと、岡田主審の
両手が大きく広がっている。

”何ーーーー!セーフ!!!”

当然、捕手の岡村は激昂し
長いシリーズ後にも先にも唯一人の
退場処分を受ける。

阪急監督、西本の執拗な抗議も
ジャッジは覆るわけも無い。

このプレーを境に
一挙6点を入れた巨人は
この試合も制し
同時に日本シリーズも制した。
ナイスラン!、ナイスジャッジ!!、ナイスショット!!!!_c0135543_9405224.jpg

第4戦、巨人は勝つには勝ったのだが
どうにも寝覚めが悪い。

試合中、何度も繰り返されるビデオ
どう見てもアウトとしか映らない。

全国から抗議が殺到したのも
当然だった。

ところが、翌日、
この写真が公開にされるに及び
事態は一変する。

なんと、走者土井の左足は
跳ね飛ばされる前に
岡村のミットをかいくぐって
しっかりと本塁を踏んでいるのだ。

ビデオカメラの目よりも
正確なる審判の眼力!!!

日本シリーズの行方を
左右した正確なるジャッジだった。

因みに岡田さんは名審判として
セリーグでは唯一
日本シリーズ第7回戦の球審を2度までも務めた方だ。

これは両リーグ歴史上、あわせてたった二人、
もう一方は、
「俺がルールブックだ」の名セリフで有名な
パリーグの二出川延明さんである。
by shige_keura | 2008-07-15 09:45 | スポーツ
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