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晩秋の向島  -三越・ライオン・三囲神社-
言問橋を渡るとすぐ左手が割烹・上総家、
その角を曲がった横丁が見番通り。
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見番とは、芸者衆のお座敷の管理、
料亭と芸者置屋の間で玉代の精算を行う、
すなわち、花街の元締めである。
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江戸時代、この地に水戸様の御屋敷があった。

水戸と言えば梅から頂いた粋な名前の「小梅小学校」を過ぎると
威風堂々とした神社、「三囲神社」(みめぐりじんじゃ)が目に入る。
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御祭神は穀物の神様、宇迦之御魂之命(うがのみたまのみこと)であり
旱魃の際の雨乞いに霊験あらたかだという。

境内を正面に見ると
なにやら、普通の神社には場違いの置物が見える。
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なんと、百獣の王、堂々としたライオンのブロンズ像だ。
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ライオンの像と言えば「三越」のシンボル、
ここのライオンは、池袋・三越が2009年閉店した時
この神社に寄贈されたのである。

なんで、ここに三越のライオンの像があるのか?

それは、かようなな背景があるのだ。

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by shige_keura | 2013-10-29 08:30 |
晩秋の向島 -腹ごしらえをし終えて-
最近の何かの本に
林家正蔵師匠が「尾張家」について書いていた。

「ここの蕎麦も上手いが、隠れ一推しが鍋焼きうどん、
 絶対に外せぬのが甘辛の卵焼き」

明治3年創業の老舗、
永井荷風も通い詰めたと言う店は
「藪そば」のようにお高くとまった感じはさらさらなく
かと言って、最近の小洒落た蕎麦屋の
妙に落ち着きのない匂いはどこにもない。
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ただただ、大衆的な、
言わば「蕎麦屋とはこういう店だ」の見本である。

急に秋めいてきたとはいえ
鍋焼きうどんには早すぎる。

昼酒どころか夜酒も目の関係で控えているので
卵焼きを頼むわけにはいかない。

1本の海老を食べやすく4,5切れに分けた天せいろ。
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蕎麦の量も少なからず多からず、
固めとも言えず柔らかいとも言えぬ歯ごたえ、
結局はこんな蕎麦が飽きぬのではないか。

永井荷風が通い詰めた理由が何となく分かる店である。

入れ込みの座敷の方からは
テカテカ頭の一団が気勢を挙げている。

ひょっとして、このあたりの寺の坊主の寄り合いか?

「ちょっと冷や酒お代わり頂戴、
 それと、卵焼きに・・・・天ぷらも貰おうか・・」

「葷酒山門に入るを許さず」ではあるが・・・・
ここは山門外だから規制外というわけか。

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by shige_keura | 2013-10-28 08:38 |
晩秋の向島 -長い前書きー
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半年以上に渡る長い長い準備、
11日にも及んだ開催期間、
「映画祭」終了翌日の21日は
ただ、ひたすら家で眠りを貪っていた。
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充実感と虚脱感がない混ぜた気分・・・・・、
この歳を考えたならば大成功と自画自賛する。

明けて22日、この日は向島の墓参りと心に決めていた。

ところが、当日となって吾が身体に変調発生!

実は18日、会期中、自分が出番の最も大切な日になって
疲れからか、目の端の毛細血管がブチ切れ血がたまった。

幸いにして眼底出血の恐れは無く
ことなきを得た私は、違和感を抱えながらも
お喋りタイムを無事こなせることが出来た。

それが22日の朝、今度は目元が真っ赤に染まっている。

これは一体どうしたんだ?

慌てて、渋谷のかかりつけの眼科医に走り込んだ。

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by shige_keura | 2013-10-27 10:41 |
かぼちゃの季節
その昔、1950年代の後半、
「葡萄の季節」という映画があった。

爽やかそうでもあり、美味しそうなタイトルにつられたが
映画自体は明るい内容ではなく
演出もかったるくて、まるで期待外れだった。

その中で、唯一目を奪われたのが
主演女優、ピア・アンジェリの美しさだった。
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イタリア系の血を引く彼女の黒髪、
細面の顔にパッチリとした瞳、
ジェームス・ディーンならずとも虜になるだろう。
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嘘かまことか、ジェームス・ディーンの事故背後には
ピア・アンジェリとの破局があったと伝えられ、
ピアの悲劇的な最後もジミーの面影が重くのしかかっていたと言う。

しかしながら、今日の主役は「葡萄」ではなくて「かぼちゃ」
10月末のハロウインはもう目と鼻の先である。

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by shige_keura | 2013-10-25 20:34 |
大向こう
大向こうとは芝居小屋の最上階、
安い席で芝居通が居並ぶ所であり、
役者に掛ける声の意味にも使われる。

「播磨屋!!」、「中村屋!!」、「高麗屋!!」等々である。

国立劇場10月公演は、
「一谷嫩軍記」と「春興鏡獅子」、
松本幸四郎と市川染五郎の親子競演である。
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4時間半にも及ぶお芝居を
何故か小学校5年と2年の孫が観劇した。

その理由は、今年の夏に遡る。

渋谷区が主催した歌舞伎教室、
当たる筈が無いと思われた抽選に、下の孫が当選、
何度かに渡り歌舞伎の所作を学んだあと舞台を務めた。

そこで、先生となり舞台で共演してくれたのが市川染五郎
歌舞伎の名門、高麗屋の屋台を背負う御曹司だ。
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孫はどういう風の吹き廻しか
すっかり、歌舞伎にはまりこみ、
それ以来、「染五郎さん」と親しく呼ぶようになった。
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親しく呼ぶだけではなく、
どうしても染五郎さんの舞台をこの目で見たい!

それが今日の国立劇場観劇となった。

小学校5年生と2年生が国立劇場に姿を現すこと自体珍しく、
年配の御婦人方から声を掛けられたと言う。

「まあ、お小さいのに歌舞伎をご覧になるなんて!!」
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by shige_keura | 2013-10-24 22:35 |



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